中国の一空母編隊の総建造価格は100億ドルに達すると見込まれる
Q 以前、中国の空母建造の計画は資金不足のため何回もあきらめてきたが、現在、中国の経済力が全世界でも誇れるものとなり、「カネ」はもう問題にならないと見てもいいか?
A 初めて空母を建造することは研究開発の経費も多く必要とし、建造価格は低くはなく、中国がたとえ6万トン級ぐらいの空母を建造してもその単位価格は20億ドル以上は必要と見られる。
このような空母にさらに戦闘機50機、早期警戒機数機、対潜および救援用ヘリコプター数機を合わせるならば、艦載機の総額は30億ドルを越え、一空母そのものの建造価格を上回るものとなる。一隻の空母の航行にまた多数の駆逐艦、護衛艦、掃海艇と潜水艦で全方位的にガードしなければならず、通常動力潜水艦、空母の場合はまた、タンカーによる給油を必要とし、1つの編隊を形成してこそはじめて戦闘力が備わることになる。現在、ロシアが売っている7000トン級の駆逐艦の単価は6億ドルに達する。こうして計算すれば、1つの空母編隊における航行のガードと補給用の艦艇の建造総価格は40億ドル以上でなければならず、中国の1つの空母編隊の軍艦と艦載機の建造総価格は100億ドルに達すると見られている。海軍の艦艇がいずれも定期的メンテナンスを必要とするため、中国はいつも行動できる空母を保有しようとするなら、少なくとも空母2隻を建造するとともに、それぞれ編隊を形成しなければならない。このように計算すれば、2つの空母編隊は大体200億ドル、即ち1400億元を費やさなければならない。
空母編隊の建造が出来上がった後、使用を確保する保守、メンテナンス、燃料と訓練などの維持費も小さな額ではなく、アメリカの計算によると、それは毎年建造価格の10%を占めるものである。中国の空母建造はもし2隻として計算するならば、毎年の維持費を100億元以上必要とするが、これはここ数年来年間GDPの伸び幅がいずれも1兆元を数える中国経済にとって、大きな額ではない。