アラブ首長国連邦のアブダビに駐在している新華社の安江記者によると、ドバイの住宅の空室率は50%で、多くのオフィスビルも空室状態が続いており、ドバイの不動産市場からはドバイの今の経済状況が見えてくるという。
ドバイを象徴する最もにぎやかなビジネスエリアで、7つ星ホテル周辺地区にある4階建ての一戸建は、1年間の家賃が20万ディルハム(約467万3560円)だが、この額は不動産業が活気を呈していた頃のほぼ半額である。
ドバイで長く暮らすガイドの胡さんは「ドバイの不動産価格は半分に下がった。かつて旧市街の貿易区にあった10~20平方のバスルームのないワンルームでも、毎月の家賃は7000元(約9万円)ほどで、今は5000元(約6万4000円)だ」と話す。
7つ星ホテルに宿泊する6割は中国人
高さ321メートル、帆船の形をした7つ星ホテルのロビーでは、多くの中国人の姿が見られた。安江記者によると、このホテルのメイン顧客は中国人で、全体の6割を占めるという。アラブ連合共和国に住んでいる華人は約20万人、ドバイには15万人がいる。このホテルの各部屋は170~700平方メートルの広さで、最低でも1泊9000ディルハム(約17万1700円)だが、中国人客にとってはたいした額ではないようだ。
かつてこのホテルで働いていた江蘇省出身の女性によると、もともとこのホテルは団体客に受け入れなかった。しかしドバイを襲った金融危機により、条件付きで団体客を受け入れ始めたという。
中国人の「大胆」な消費は、ホテルの従業員たちを驚かせている。今年の春節に宿泊した客の1割は中国人だった。エミレーツ航空で働らく中国人の張立坤さんによると、張さんが働き始めたこの3年間、中国とドバイを結ぶ往復便はほぼ満員で、エコノミークラスのほとんどは中国人、ビジネスクラスも半分は中国人だそうだ。