若者から絶大な人気を誇る米アップル社の新製品「iPad(アイパッド)」。実は、高齢者の間でもそのタブレット型端末の魅力のファンになる人が増え始めている。
iPadは、他の人に教えを乞わなくても誰でも分かるほど使い方が簡単なため、日本の高齢者たちでも気軽にトライできる。iPadでインターネットを楽しんだり、電子メールを送ったり、今流行りの事をするだけで、若者との距離が縮まっている。
東京大学情報理工学系研究科に在籍する三浦貴大・研究員は「失敗の概念がゆるいiPadは高齢者にとても優しいデバイスだ」と強調する。高齢者がコンピュータを使う上で一番心配な事とされるエラーが出ることが少なく、仮に現れても問題点や解決方法も分かりやすいので、失敗を恐れず、思う存分試行錯誤できる。
世界の高齢化現象は著しくなっている。米国、中国、フランスなどでは65歳以上の高齢者の人口が増え続けている。アップル社にとって高齢者向け市場は充分利益を狙える市場となっている。とくに高齢者人口が世界で最も多いとされる日本市場は恰好のターゲットなのだ。