イギリス政府通信本部は諜報機関で、世界のインターネット戦争に対応する最前方の陣地だ。イギリス政府は1983年に初めてこの機関の存在を認め、イギリスのメディアはこのほど初めてこの神秘的な機関を取材した。
ボーイング747の衝撃にも耐えられる建物
政府通信本部の新しい地点は、巨大な環状の建物の中にある。米国で発生した同時多発テロで、ニューヨークの世界貿易センターが航空機に追突されたのを教訓に、この建物はボーイング747の衝突にも耐えることができるよう設計されている。
非常に厳格 首相の電話も管理
政府通信本部を見学する人は、3つの安全検査を受ける必要があり、また機密の流出やウイルスの侵入を防ぐために、携帯電話、USBメモリ、PDAなどは持ち込み禁止になっている。ここで働く人たちはイギリスの優秀な数学者たちも含まれ、彼らの任務は複雑な暗号解読だ。また数百人の言語学者が働き、ヨーロッパ最強のコンピューターシステムが設置されており、いくつかの方面の通信の安全やミサイル発射の確保以外にも、首相の携帯での通信も管理している。
徹底した機密保持
ある通信官はかつてイラクとアフガニスタンで、イギリスの部隊を助けて現地の武装分子と抗争したことがあるが、そのことを知っていた人はほとんどいなかった。イラクに4回、アフガニスタンには1回行ったことがあるこの通信官は「これは私にとって非常に達成感がある仕事で、自分の仕事は兵士たちの命を救うことができる」と話すが、ほかの軍事機関と同じ様に海外で犠牲になる人もいる。
しかし機密保持のために詳細なことは今まで発表されたことがなく、そのため犠牲者の家族もひそかに哀悼を捧げるしかない。犠牲者の名前はこの建物の中にある庭の記念碑に刻まれ、その碑には「行動中に命を失くした戦友を記念して」と簡単に記されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月29日