察哈爾(チャハル)円卓会議「衝突を回避する平和理念と戦略」が16日の午後に北京で開催された。同会議は察哈爾学会が主催したもので、中日両国から集まった学者10数名が中日関係や平和をめぐって討論した。同日、察哈爾学会の柯銀斌秘書長が会議の司会を務め、あいさつした。柯氏は、各出席者への歓迎の意を表した後、円卓会議に参加し、「学会は『平和学研究』を学会発展の2番目の重点方向に定めた」と述べた。環球網が伝えた。
アジア平和貢献センターの西原春夫理事長(早稲田大学の前校長)は、「アジア共通の歴史認識を探るプラットフォームの実行可能性」と題した基調講演を行った。
西原氏はまずはじめに幼年期の体験を振り返って、中国との関係について語った。西原氏は、幼年期に日本の軍国主義思想に影響され、日本の中国侵略の態度を支持していたことを後悔している。第2次世界大戦の終了によって、西原氏の価値観は非常に大きな変化が生じ、戦争と歴史の真実を知った。その頃の西原氏はまだ17歳だったが、日本が犯した罪を償うことを決意した。1982年、早稲田大学と北京大学の交流プログラムを通して、西原氏は初めて中国に足を踏み入れた。その後の数十年間、学術交流やアジア平和貢献センターの仕事で、中日間の平和に尽力してきた。関わったことはあまり大きなことではないかもしれないが、17歳の年に立てた誓いを守り続けた。
西原氏は、自身の平和と中日関係に対して、「平和には広義と狭義の意味があり、平和の鍵は『対立の克服』だ」という見方を示した。「対立の克服」の方法はいくつもあるが、最も重要なのは共通点から入って討論を行うことであり、この方法は中日間の対立の解消への模索にもなるという。