察哈爾学会の柯銀斌秘書長(左) |
また、西原氏は、「中日間の共通点とは歴史の共通認識であるはず」という見方も示した。「人類社会の歴史は煩雑で複雑だが、我々は長い歴史的視野をもって、人類の歴史の底部に深く入り、表面的な支流や逆流の干渉を排除し、人類の歴史の主流をつかみ取るべきだ」として、「現代において人類の歴史の主流は平和だ。この一点は、欧州の歴史がすでに我々に証明してくれている。第1次世界大戦後、平和思想の潮流が一斉に巻き起こり、「不戦条約」を誕生させた。ドイツ、日本、イタリアの三カ国はこの流れに対抗するものだったが、これは全体的な発展が他国より遅れていたこと、またこの流れに乗り遅れたことによる。人類の歴史の主流をつかめなかったからこそ、他国に苦しみをもたらし、自国を滅亡へと追いやったのだ。ファシズム国家の敗戦と植民地の解放に伴い、平和の潮流は以前よりもさらに大きくなった。それに加え、科学技術や経済、グローバル化の発展によって、国家間の境界線は発展すればするほどますます曖昧になりつつある。欧州の歴史の発展はアジアの歴史の発展の鏡となる。ただ、欧州の具体的な状況は、アジアとは異なる。アジアは欧州のような硬直した共同体は必要ない。しかし、依然として超国家組織として各国の利益を整理統合する必要はある」と指摘した。
西原氏はその後ある希望を述べた。中日両国の民間の力が、主流の歴史的観点を普及させる上で、政府の各方面での政策決定に影響を与え、自身の役割を発揮することだという。西原氏は、中国が世界的な影響力を持つ大国として、歴史の大きな潮流のために貢献することを願っている。
最後に、ゲストたちは中日関係やアジアの平和についての討論を行った。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年4月19日