中共中央対外宣伝弁公室の14日のプレスブリーフィングで、第18回党大会の代表選出作業の状況について王京清・中央組織部副部長とトウ声明・中央組織部秘書長が詳しく解説した。党大会の代表2270人は全国8000万人以上の党員、400万余りの末端党組織、40の選挙機関の中から選出された。人民日報海外版が伝えた。
今回の党大会代表選出作業には際立った特徴がいくつかある。まず、さらに整った構成となった。特に労働者の代表が大幅に増えて7.4%を占めるにいたった。次に5段階でのふるい分け、差額選挙(候補者数が定員数を上回る選挙)によって不正な候補者推薦・指名を防止した。制度面の進歩は明らかだ。最後にメディアの報道や公示の拡大によって透明性が高まった。
■構成を整え、広範な代表性を確保
選出された代表のうち生産と活動の第一線の党員が692人で、全体の30.5%を占める。第17回党大会より2.1%の増加だ。特に目玉なのは労働者党員の代表の割合が大幅に増えたことだ。第17回党大会では51人だったが、今回は169人(農村からの出稼ぎ労働者の党員26人を含む)に増え、割合は7.4%に達した。労働者代表には石炭、鉄鋼、機械製造業など産業の労働者、交通運輸、都市行政、環境衛生などサービス業の労働者、さらに農村からの出稼ぎ労働者26人が含まれる。若返りと高学歴化も特徴だ。平均年齢は52歳で35歳以下が114人で5%を占める。第17回党大会より1.9%の増加で、若い党員代表の人数が増えている。入党時期を見ると新中国成立以前の入党はわずか12人なのに対し、1976年11月以降の入党は1640人で全体の72.2%を占める。
「第18回党大会の代表は改革開放後に入党した党員が中心だ。これはわが党の事業が隆盛を極め、しっかりした後継者がいることを示している」と王京清氏は指摘した。
最高齢は1915年12月生まれで元北京市長の焦若愚氏、最年少は1990年3月生まれでロンドン五輪の競泳女子バタフライ200mで優勝した焦劉洋氏だ。
■差額選挙 制度面の進歩が明らかに
党代表大会代表はどのように選出されるのか?中央の定める手続きは主に「推薦・指名」「考察」「暫定候補者名簿の確定と公示」「候補者の確定」「代表大会または代表会議での選出」の5段階からなる。
王京清氏は「代表候補者の推薦・指名はいずれも末端の党支部から始まり、レベルを追って下準備をし、幾重にも慎重に選考される。暫定候補者から候補者まで地方党委員会が常務委員会を招集し、全委員会の投票により確定される。代表大会または代表会議を招集して選出する最終段階では『差額割合』が15%以上でなければならない。この段階でふるい落とされる候補者が15%いるわけだ。われわれは5段階のそれぞれでふるい分けを行い、不正な推薦・指名を防止し、代表の質を確保する。これは代表選挙においてたゆまず拡大する党内民主の具体的な現れだ」と述べた。
差額割合は第16回党大会代表選挙で「10%以上」、第17回党大会代表選挙で「15%を下回らない」、第18回党大会代表選挙で「15%以上」となった。
今回の選出作業では初めて考察の段階でも「差額考察」が行われた。考察と暫定候補者の公示の際に、末端の党組織と党員の意見を改めて聞く必要がある。全国31省(自治区・直轄市)の差額考察割合の平均は13.4%に達した。
■メディアと公示で透明性を促進
「第18回党大会代表選出作業の開始以来、メディアは終始熱意ある、力強い、踏み込んだ報道を行い、代表選出作業の透明性を高めるうえでプラスの役割を果たした」と、トウ声明氏は今回の代表選出作業におけるメディアの役割を称賛。「本日われわれは国務院新聞弁公室でプレスブリーフィングを開き、第18回党大会代表選挙の状況について紹介した。これまでになかったことだ」と述べた。
今回の暫定候補者の通知において11省(直轄市)は文書や党内通達など従来の形式に加え、党機関紙やテレビなどのメディアを通じて社会全体に公示した。これは初めての試みだ。公示の状況に基づき、人選の調整を行った機関もある。
トウ声明氏は「今回の代表選挙では全過程が透明で公開された、全ての党員が選挙情報を把握し、選挙活動に参与し、選挙過程を監督した」と述べた。今回の党大会代表候補者推薦・指名作業には党員の98%が参加した。「第18回党大会代表選挙は透明性ある選挙だ」。
「人民網日本語版」2012年8月16日