三、近代的な市場体系の整備を加速
統一的で開放された、秩序ある競争の行われる市場体系を建設することは、資源配置における決定的な役割を市場に果たさせるための土台である。企業が自主的に経営し、公平に競争し、消費者が自由に選択し、自主的に消費し、商品と生産要素が自由に流動し、平等に交換される近代市場体系の形成を加速し、市場障壁の除去に力を入れ、資源配置の効率と公平性を高めなければならない。
(9)公平で、開放的で、透明な市場ルールを打ち立てる。統一的な市場参入制度を実行し、ネガティブリストの制定を踏まえて、さまざまな市場主体が法律に基き平等にネガティブリスト以外の分野に参入することができるようにする。外商投資に対する参入前の内国民待遇とネガティブリスト管理モデルの実行を模索する。商工業の登記制度の簡素化を推し進め、資格認定項目を削減し、「まず証明書、それから営業許可」だったものを「まず営業許可、それから証明書」に改め、登録資本金の払込済み登記制を徐々に払込引受登記制に改める。国内商取引の流通体制の改革を推進し、法治化されたビジネス環境をつくり出す。
市場監督・管理の体系を改革し、統一的な市場監督・管理を実行し、全国統一市場と公平な競争を妨げるさまざまな規定ややり方を整理、廃止し、優遇政策の違法な実施行為を厳禁し処罰し、地方保護に反対し、独占と不当競争に反対する。社会の信用調査体系を確立しより完全なものとし、信義誠実を奨励し信用失墜を罰する。優勝劣敗の市場化された退出の仕組みを整備し、企業破産の制度をより完全なものにする。
(10)市場を主とした価格決定の仕組みを整備する。市場により価格形成できるものはすべて市場に委ね、政府は不当な関与を行わない。水、石油、天然ガス、電力、交通、通信などの分野での価格改革を推進し、競争的な部分の価格を自由化する。政府の価格決定範囲は主として重要な公共事業、公益サービス、ネットワーク型の自然独占分野に限定し、透明度を高め、社会の監督を受ける。農産物価格の形成メカニズムを整備し、市場による価格形成機能を発揮させることに力を入れる。