中国の外貨投資機構の設立はドル資産に影響はない
温家宝総理はアメリカの『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙記者の外貨準備高についての質問に答えた際、次のように述べた。
外貨が少ない場合、それなりの困難があるが、現在、中国の外貨準備高は1兆ドルを上回っている。どのようにこの巨額の外貨準備を上手に使うかということは、中国が直面する大きな課題となっている。
中国が多元化の外貨準備政策を実施する理由は、外貨の安全性に配慮することにある。現在、中国は外貨投資機構を設立することになっており、この機構はいずれの部門をも超越するもので、国の法律に基づいて外貨の経営にあたり、監督・管理を受け、価値の維持及び値上がりを目指している。
中国の対外投資は期間も短く、経験も浅い。2005年末現在、中国の非金融類の対外投資額はわずか733億ドルで、昨年はまた160億ドル増えたが、先進諸国に比べると、微々たるものである。
中国の外貨準備には、ドル資産がかなり大きな比率を占めているが、ドル資産の購入は互恵のことで、中国の外貨準備投資会社の設立は、ドル資産に影響を及ぼすことはない。
株式市場の発展に注目しているが、その健全さをさらに重視
温家宝総理はまた、同記者の中国の株式市場の発展についての質問に次のように答えた。
私は株式市場の発展に注目しているが、その健全な発展をさらに重視している。昨年いらい、中国は資本市場の基礎的制度の整備を強化し、特に株式制改革を促し、過去から積み残された問題を成功裏に解決した。
われわれの目標は成熟した資本市場の構築である。そのためには、一、上場会社の質的向上、二、公開、公正、透明の市場システムの構築、三、資本市場の監督の強化、特に完備した法制度、四、株式市場の情報を即時に示し、株式所持者のリスク回避意識を強化することが必要である。
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