2011年全国「両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)」が近く開催される。中国国民は、両会に何を期待し、どんな問題に最も関心を寄せているのだろうか?新華網と人民網が実施した最新オンライン調査の結果、人々が最も関心を寄せているは、社会保障などの民生問題であることが判明した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
新華網による調査では、12日午前11時の時点で、注目の問題25項目に対して36万2126件の回答が寄せられた。回答数が多かった上位4項目は順次、「庶民のマイホームの夢が叶うよう、保障性住宅(中・低所得者向け住宅)の建設を加速させる(5.92%)」「物価を安定させ、インフレを厳重に警戒する(5.49%)」「働き口を増やし、就業の公平を促進させる(5.41%)」「公平は財産配分を実施し、国民所得を引き上げる(5.36%)」だった。
現在、国民の関心の多くは、「高い住宅」に集まっている。あるネットユーザは、「政府が保障性住宅の建設を加速し、政策を厳格に実行に移し、本当に困っている人々への保障を確実に行い、分譲住宅価格が必要以上の速さで上昇しないよう抑制措置を講じるよう期待している」とコメントしている。
新華網ユーザ「szq129」さんは、「保障は文字通り保障だ。保障する必要のない人々が、方法に関わらず、住宅によって暴利を得ること許すべきではない。保障性住宅を購入した後、分譲住宅として転売し、利ざやを稼ぐようなことはあってはならない」と指摘した。
人民網の調査では、12日午前12時の時点で、18項目の話題に対して計11万1376件の回答があった。このうちトップは「社会保障」で、第2位は「司法における公正」、第3位は「個人所得」だった。
「社会保障」関連調査に回答したのは、延べ2万4263人。都市・町部勤労者を対象とした社会保障制度において、ネットユーザの27%が最も関心を持っているのは「養老保険」だった。また、社会保障制度における問題のうち、17%が「出身地と違う場所で保障を受ける上で、問題がある」と答え、13%が「保障対象となる条件が高すぎる、保障対象となる範囲が狭い、保障額が少ない」などの問題を挙げた。
あるネットユーザは、「長年働いていた職場での仕事を失った場合、生活していくのが極めて厳しい。身体が弱く病気がちな人は、さらに深刻な状況に陥る。政府による保障が十分でないと、病気が重くなっても医者にもかかれない」と述べ、政府が国民生活の向上を目指すのであれば、まずは充実した社会保障制度の実施に努めるべきだと訴えた。
「人民網日本語版」2011年2月14日