国家海洋局中国海洋監視総隊は、2010年、海洋監視に監視船を160隻出動させ、21万海里を巡航したことを明らかにした。巡航範囲は北は鴨緑江口から南は曽母暗沙 (ジェームズ暗礁)、東は沖縄舟状海盆、西は北侖河の河口まで中国が主張するすべての海域をカバーし、南海の曽母暗沙に主権碑を投げ入れ、中国の海洋権益を効率的に保護した。
2010年10月26日には国内最速の海洋監視船「中国海監75」が中国海洋監視南海総隊に配備された。
資料写真:空中パトロールを行う中国の海洋監視航空機
中国の2010年の海洋監視は、全海域の権利を守るための定期的なパトロールを中心に、パトロール回数を増やし、新たな領域への法執行の必要性を探った。
北海、東海、南海の3つの海洋監視総隊のうち、南海総隊は昨年、南海北部、北部湾湾口、東沙群島西南部、西沙群島北部、海南島東部、南沙群島などの海域で31回にわたる定期パトロールを実施し、南海の曽母暗沙に中華人民共和国主権碑を投げ入れ、中国の南海における主権を表明した。
東海総隊は三段階にわけて海上と空からの立体的なパトロールを実施、各種船舶815隻を監視し、海底ケーブル附近の海域で錨を下して作業していた160隻を追い払った。
北海総隊は国際海底光ケーブル保護パトロールを実施中、漁船445隻を追い払い、60団体43項目の国際海洋研究活動を監督・検査した。
このほか地方の海洋監視隊や民間船舶などの力を国の海洋権益保護に生かすため、2010年初頭、省級海洋監視機関の海洋パトロールへの参加や海上情報通報制度の確立を推進。北海、東海、南海の3つの海洋監視総隊が管轄区の省級海洋監視機関への指導を強化したことで、各省級機関の権利保護意識は一段と高まり、通報制度が確立されて情報網が広がり、違法な権利侵害行為を発見する確率が高まった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年2月15日