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軍事評論家:肝心なのはGDPの数値ではなく質
発信時間: 2010-01-27 | チャイナネット

著名な軍事評論家で中国人民解放軍空軍大佐の戴旭氏が先ごろ、深セン大学で講演を行った。次はその一部。

 

先日、参加したあるフォーラムでは、60人余りのいわゆる「中国戦略分野のエリート」が招かれていた。ほとんどの発言者は、中国の国内総生産(GDP)はすでに世界3位で、間もなく日本を追い越し世界2位になる可能性は高い。それに10年ほど耐えれば中国は米国を追い越して世界一の経済大国になり、その時に世界は中国の言うことを聞き入れ、中国は晴れ晴れとして意気揚々となるだろうということを言っていた。しかし私は彼らの発言の意味が理解できず、私の講演は午後の予定だったが我慢できずマイクを奪って、誰がそんなことを言ったのかと彼らに問いかけた。

 

肝心なのはGDPの数値ではなく質

1840年当時の清朝のGDPは、飛ぶ鳥も落とす勢いの大英帝国の6倍だった。世界のGDPに占める割合は、イギリスが6%でわが中国が33%。しかしどうして中国はヨーロッパ諸国にばらばらにされたのか。

清朝の軍隊は100万人以上の兵士を抱えていた。それに対してイギリスの遠征軍はわずか4000人。結果、私たち100万人を抱える中国軍隊は4000人のイギリス軍隊と『南京条約』を結んだ。1894年の中国のGDPは日本の9倍。日本よりこんなに多かったにもかかわらず、日本に負けて台湾を失ってしまったのはなぜだろうか。

会場にいた専門家たちは、世界の3分の1のGDPを占める米国は世界最大の経済大国ではないかと言ったが、私はGDPの数値だけを見るのではなく、その構成を見る必要があると答えた。

では今の米国のGDPの構造はなんだろうか。宇宙産業、航空産業、船舶生産、航空母艦も自分で製造している。民間航空機や軍用航空機もそうだ。そして米国の世界一の軍事的優位を支えているのは、コンピューターやバイオテクノロジー、現代農業である。

日本は自動車産業と電子工業で世界2位の強国の基礎を固め、ロシアは主に機械製造や航空工業、核工業など。ロシアのGDPは中国の半分だが、世界はロシアを大国と見なす。これはロシアが次の段階で復興する基礎になるだろう。

改めて清朝を見てみよう。清朝のGDPの構造はお茶、シルク、陶器などで、他の国は装甲艦艇や大砲だった。そのため戦争は両国のGDPの質の衝突であり、数値の相殺ではない。

「チャイナネット」 2010年1月27日

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