外交部の秦剛報道官は18日の定例会見で、米議会が米政府に人民元相場問題で圧力を加えるよう求めていることや中米関係に関する質問に、次のように答えた。
中国側は自らの立場と主張をすでに繰り返し明らかにしている。人民元相場は中米貿易に不均衡をもたらしている主要な原因ではない。中国が米国に輸出している多くの製品は、米国ではすでに生産されていないものだ。中国がこうした製品を輸出しなければ、他の国が迅速にそのシェアを埋めるだろう。
中国は意図的に貿易黒字を求めてはいない。中国は二国間貿易の均衡的発展の促進を主張している。これは双方の共同努力いかんだ。中国はこのために積極的な努力を払ってきた。米側も的確な行動を講じて中米の経済貿易関係の均衡的発展を促進すること、特にハイテク製品の対中輸出規制を緩和することを希望する。
中米双方は冷静に、理性的に貿易摩擦問題を扱い、互恵・ウィンウィンの解決方法を模索するべきだ。自国の輸出拡大のために自国通貨を持続的に切り下げる一方で、他国の通貨の切り上げを要求し、さらには貿易障壁の手法によって他国からの輸出を制限するというのは、不公平で、有害でもある。これは中米の経済貿易関係にとって有害であるのみならず、世界の貿易にとっても有害だ。特に現在は世界経済に回復の兆しが見られたばかりの重要な時期であり、これは保護貿易主義の典型的な事例で、世界経済の回復と安定、均衡と持続可能な発展の促進にマイナスだ。
「人民網日本語版」2010年3月19日