温家宝総理は12日北京の人民大会堂で、中国訪問中のデンマークのラスムセン首相と会談した。
温総理は「中国とデンマークは社会制度や国情が異なるが、根本的な利害衝突はない。両国関係は、相互尊重や対等なつき合いを堅持し、互いの核心的利益や重大な懸念に配慮しさえすれば、たゆまぬ前進が可能だ。双方は国交樹立60周年を契機に、包括的戦略パートナーシップの構築に関する08年の重要な合意を共同で実行に移し、各分野の友好協力で新たな進展を促さなければならない」と述べた。
また、第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)の開催におけるデンマーク政府・国民の努力を積極的に評価。「中国は自主的に定めた排出削減目標の達成に必ず努力する。それが中国自身の利益と世界の利益に合致するからだ。気候変動交渉や省エネ・環境保護技術の発展においてEUは重要な役割を担っている。中国とEUの協力強化には戦略的意義がある。EU内でデンマークがこれを積極的に支持し、推進することを希望する」と述べた。
ラスムセン首相は「国交樹立以来、両国は信頼し合い、友好的な協力を行い、各レベルで緊密に交流し、各分野で成果に富む協力を行ってきた。中国が世界金融危機で積極的な対策を講じ、自国経済の持続可能な発展を促進したことは、世界にとって重大な意義を持つ。デンマーク企業はいずれも、中国の発展性や市場環境を楽観視し、自由・開放の原則に基づく双方向貿易や投資協力の一層の拡大を望んでいる。国交樹立60周年記念を契機に、中国側とハイレベル相互訪問を行い、経済貿易、クリーンエネルギー、バイオ製薬、科学技術開発分野の互恵協力を開拓し、人や文化面の交流を奨励し、両国の包括的戦略パートナーシップの一層の発展を促したい」と表明した。
また「デンマークはCOP15が積極的な成果を上げるうえで中国政府と温家宝総理が果たした極めて重要な役割に感謝している。中国政府が省エネ・排出削減に積極的に尽力していることを高く称賛する。気候変動対策はEUと中国、デンマークと中国の協力の重点分野だ。中国側と意思疎通や協調を強化することに期待している」と述べた。
「人民網日本語版」2010年4月13日