文化的要素
軽視できない恥文化
北京に滞在する日本のコラムニスト加藤嘉一氏は、この状況を日本政治文化の角度から解読する。彼は、日本社会の個々人が大きな責任を負う恥文化は軽視できないという。日本では、首相が何らかの過ちを犯したり、国民との約束を守れなかった場合、収拾をつけるのは大変難しい。国民に謝罪するのはもちろん、説明責任を果たすよう迫られ、そのまま引責辞職することも選択肢の一つなのだ。このような文化の伝統は、日本の政界における慣例であり、暗黙のルールとなっている面がある。
また、加藤氏は次のように指摘する。国民と政治家との距離がどんどん大きくなっていることも首相短命の原因になっている。投票者が政治に無関心で、政党政治を信頼しておらず、またマスコミも、その反政治的雰囲気に迎合している。このような状況では、これまでの首相の支持率が低下するのも無理はない。さらに、「世論調査が政治を左右する」ため、一旦支持率が下がってしまうと、首相の王座を守りきるのは相当難しい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年6月4日