日増しに強まる中国の役割  G20サミット

タグ: G20 サミット 金融危機

発信時間: 2010-06-24 10:14:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

こうした中国の主張や行動は、中国と世界経済ガバナンス体制とのかかわりがさらに深まったことを示している。これは世界経済の回復と国際経済体制の転換にとって意義がある。中国を始めとする発展途上国は先進国の首脳と対等な立場で解決策を話し合い、国際金融体制改革の目標と方法に関する見解を全面的・体系的に述べる機会を手に入れた。これは国際経済体制における中国の地位と影響力が質的変化をとげたことを示しており、中国と世界経済ガバナンスとのかかわりにおいて歴史的な意義がある。また中国がG20サミットで途上国の利益を一貫して保護してきたことは、国際金融体制のさらなる公正化・合理化を促す推進力となった。国際金融機関の改革を意欲的に推し進めながら、途上国の代表性と発言権の向上につとめ、国際通貨体制の多元化を促した。一方で、金融危機の対応にあたり、途上国、とりわけ最貧国への影響を最小限に抑える必要がある、とこれまでのサミットで一貫して主張してきた。これは途上国の利益を断固として守る中国の立場を示している。

世界の経済情勢が回復に向かうにつれ、長期的で持続可能な発展に向けた推進力と方向性がG20サミットの課題となっている。最大の新興国である中国は、途上国の利益保護において建設的な役割を果たすことができる。G20サミットは国際経済協力を議論する最も主要な会議となっているが、輪番制の順序や議事日程の設定、非加盟国・他の国際組織・市民社会との関係などに関する明確な規則がないなど、体制づくりの面でさまざまな不備が存在している。G20サミットの法制度を整えなければ、途上国の利益を体制メカニズムの面から保障することはできない。途上国の利益を守るには、各議題を掘り下げて立場の違いを乗り越えることが必要である。そのため国際金融機関改革の実現には相当の時間が必要となるだろう。これまでG20サミットの議題は金融危機対策が焦点となっていたが、これからは途上国の発展により大きな関心を寄せる必要がある。なぜなら、発展問題を議論することは、途上国の利益により合致するからである。(筆者 上海国際問題研究院・経済比較研究所 葉玉・所長補佐)

「人民網日本語版」2010年6月24日

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