中国の胡錦涛国家主席が27日に20カ国・地域(G20)首脳会議で行った重要演説「心を合わせて協力し、共に未来を築く」を、国際社会は高く評価し、世界経済の回復基調を揺るぎないものにする上で現実的意義を備えるものだと指摘している。
ロシア科学アカデミー「世界経済・国際関係研究所」対外経済政策研究室の主任は28日、人民日報の取材に「G20は世界金融危機に対処するための有効な枠組みであるのみならず、国際経済協力を促進するための主要なプラットフォームでもある。各加盟国は世界経済の長期的で健全な発展に関わる重要な問題について合意し、共同行動をとることができる」と指摘した。また、胡主席が演説の中で提言したG20の機構化に強く賛同。「中国を含む新興経済国の力は不断に高まっており、G20を世界経済の最も重要な協議枠組みにする時機も熟している。G20は主に先進国、新興市場国、および工業化の比較的進んだ発展途上国で構成され、加盟国全体のGDPは世界の85%を占める。G20を強化して効率的な組織にすれば、世界経済の発展をリードし、世界経済の管理を改善する上で、代替不能な重要な役割を発揮できる」と述べた。
オーストラリアのニュースサイトは28日、「胡錦涛主席はG20首脳会議で保護主義への反対を明確にするとともに、景気刺激策の出口戦略の実施時機・ペース・程度を慎重かつ確実に把握し、世界経済の回復基調を揺るぎないものにする必要性を指摘した」「世界金融危機の発生以来、中国は世界金融危機対策の包括的計画や政策を全面的に実施し、かつ不断に拡充し、地域・世界経済の回復に自らの貢献を果たした」と報じた。
韓国聯合ニュースは28日、胡主席の提言「景気刺激策の出口戦略の実施時機・ペース・程度を慎重かつ確実に把握する」は、世界経済の回復基調を揺るぎないものにする上で現実的意義を備えると指摘した。
イタリア紙「コリエレ・デラ・セラ」はG20の各国首脳を評価するコラムで「中国は自信に満ちた、土台の安定した大国だ。中国は大げさな空論を好まず、行動に重きを置いている」と指摘した。別のイタリア紙「ラ・レプッブリカ」は論説で「中国は世界経済発展の牽引車となっている」と指摘した。
「人民網日本語版」2010年6月29日