アンナ・チャップマン容疑者
米国とロシアのスパイ事件で一躍有名になった美人スパイのアンナ・チャップマン容疑者が先ごろ、親戚に電話をかけ、「スパイ交換」後初めてのその肉声が伝えられた。ロシアのメディアが10日、伝えた。
チャップマン容疑者の家族のある友人がロシアのメディアに明らかにしたところによると、チャップマン容疑者は9日夜に姉に電話をかけ、「全て順調。既に着陸した」と話したと言う。
電話をかけたとき、チャップマン容疑者の乗ったロシアの飛行機はオーストラリアの首都・ウィーンからロシアに戻り、首都・モスクワのドモジェドヴォ空港に着陸した。
ロシアと米国は9日昼にウィーンでスパイの交換を完了した。
スパイの身分が暴露されるまで、チャップマン容疑者は米国・ニューヨークで不動産関連のビジネスに従事していた。彼女は以前に英国人と結婚していたことがあり、英国籍を取得していた。
英国メディアはチャップマン容疑者の弁護士の言葉を引用し、彼女が英国に戻って生活するだろうとしている。英国「デイリー・テレグラフ」紙は10日、法的なプロセスを経て彼女の英国籍を剥奪するために、英国の関係部門が現在調査を進めていると報道している。
米国とロシアが交換した14人のスパイのうち、もう一人の消息が伝えられている。原子力専門家のイーゴリ・スチャーギン氏は10日、自宅に電話をかけて無事の消息を伝え、現在はイギリス・ロンドン郊外のあるホテルにいると述べたという。スチャーギン氏は米国にロシア軍の情報を渡したとして、2004年に懲役15年の判決を受けていた。
メディアは一貫して、米国とロシアがこの10数名のスパイ容疑者の処遇について推測を繰り返してきているが、両国政府はコメントしていない。米国政府は、これらスパイ容疑者の子女は米国に留まることも、父母の元へ行くことも可能だとしている。
「人民網日本語版」2010年7月12日