外交部の李肇星前部長(全国人民代表大会常務委員会委員、外事委員会委員)は24日午前、「国際情勢と私の外交生涯」と題した講演を、四川大学江安キャンパスで行った。李氏のユーモアを交えた話に会場は沸いた。「華西都市報」が伝えた。
李氏の機知に富む講演では、国際間の情勢と国と国との関係を言葉巧みに表現された。「国連に行けばいかに自分の官職が低いかわかる。以前国連の会議に参加し、廊下を歩いていたら人にぶつかった。見ると、どこどこの大統領じゃないか。挨拶し終えて歩き始めるとまた誰かにぶつかった。今度はどこどこの首相だった。毎回こういう驚きを経験し、いかに自分が小さな存在か思い知らされた」。
▽中国の外交政策は「平和」
「よく聞かれることだが、中国の外交政策は何に則って行われているか。皆さん、ご存知ですか?中国の外交政策は四川大学の学長の名前から取りました!」---。この言葉に学生らは驚いた様子で答えを待った。「それは平和です。あなた方の学長は和平(謝和平)というでしょう?」と李氏はユーモアたっぷりに話した。
「平和と発展は常に時代のテーマです。すべては平和のため、平和な状況であってこそ一心に発展を追求できるのです」と強調し、「大学生は永遠に祖国を第一としなければなりません。祖国はひとつしかないのです。世界にあって、祖国だけが私たちの最も強力な後ろ盾となるのです」と言及した。
▽異なる環境では異なる人に学べ
愛国精神のほかにも、「基本を大切にし、絶えず学ぶ人になりなさい。周りのすべての人から学びなさい。例えば、私はよく記者の取材を受けますが、私は記者から質問の仕方を学んでいます。あと、韓国を訪問した際は、街中でクラクションを鳴らす車が少ないことに気付きました。日本では日本人がとても倹約家で、中国の伝統を学び、私たちよりもうまく使いこなしていることに気付きました。学ぶことは非常に大切です。異なる環境で異なる人に学んでいってください」と学生に期待を託した。
「人民網日本語版」2010年10月26日