G20ソウル・サミットについて、胡主席は「G20サミットは国際社会が共に金融危機に対応するための効果的なメカニズムであり、国際的な経済協力の推進、世界経済の回復促進に向け、重要な役割を発揮した。現在、世界経済は少しずつ回復しつつあるが、基礎はしっかりしておらず、回復の進み方も不均衡で、まだ大きな不確定性が存在する。金融危機の影から抜け出し、世界経済の力強い成長を促進するには、まだ厳しい試練に直面しなければならない。まもなくソウルで行われるG20サミットでは、世界経済回復の流れを強固なものにするべく、一致団結を保ち、金融危機を引き起こした根本的な問題の解決法について重点的に討論するべきだ。これには主に4つのポイントがある。(1)協力して問題を打開する精神と互恵・ウィンウィンの原則に従い、マクロ経済政策の協調性を高める。G20の加盟国が一致団結して世界経済の重大試練に対応するという積極的なシグナルを市場に向けて発し、市場の自信を奮い起こし、世界経済回復の流れを強固なものにする。(2)国際的な金融体系改革を推し進め、国際金融市場の監督・管理を強化し、新興国家と発展途上国の国際金融機構における発言権と代表性を高める。(3)地域間の発展の不均衡(南北問題)の解決を推し進め、国連ミレニアム開発目標実現のために政治的なサポートを提供する。(4)保護主義に反対し、ドーハラウンドでバランスのとれた成果が得られ、目標を実現できるよう推進する--。中国はフランス、ポルトガルを含む各国と共に、国際社会が直面する各種の試練に対応し、世界経済の力強く、持続可能でバランスの取れた成長を推し進めていきたい」とした。
21世紀の国際秩序構築について、胡主席は、「21世紀の新たな10年がまもなく始まる。各国人民の運命はこれまでにないほど密接につながっている。各国は寛大な心と戦略的な目線を持ち、政治上では相互尊重・相互信頼、経済上では互恵・相互補完という新たな国家関係を打ちたて、世界の多極化・国際関係の民主化を推し進めていくべきだ」と表明した。
「人民網日本語版」2010年11月4日