新興市場の地位が確定する可能性も
現状を見ると、各国がG20サミットで唯一実質的な合意に達する可能性があるのは、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)のIMF内での地位だ。奚君羊氏は、この問題についてはすでに決定しており、あとは時間を決めるだけで、今回のG20サミットで決まる可能性が高いと見ている。
IMFは11月5日、出資比率と管理に関する全面的な見直し案を承認し、IMFの合法性と有効性を高める方針を固めた。中国を含むBRICsはIMF理事会メンバーになれば、より大きな決定権を握ることになる。またEUの権力は弱まり、中国の議決権はドイツやフランス、イギリスを越え、米国と日本に次ぐ3位に上昇する。新興国と発展途上国の発言権を高めるため、EUはIMF理事会の2議席を譲る方針で合意している。
計画によると、改革後、中国の出資比率は現在の3.72%から6.39%に、投票権は現在の3.65%から6.07%に上昇する。
中国外交部の崔天凱副部長はこれについて、「IMFの出資比率は国際経済の構造の現状を反映すべきで、中国の出資比率増加は合理的な要求だ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年11月11日