李克強副総理は5日午前、マドリードでスペインのサパテロ首相と会談し、中国・スペイン関係、中国・EU関係について広範な共通認識に至った。
李副総理は「中国にとってスペインは欧州における信頼すべき良き友人だ。中国側は世界金融危機対策におけるスペイン政府の努力と経済金融調整措置を断固支持する。スペインは自らの努力と国際社会の支持の下、一時的な困難を克服し、財政・金融を安定化し、経済成長を実現できると堅く信じている。危機による深いレベルでの影響を取り除くには、国際実務協力の力強い推進が特に必要となる。中国は経済構造の調整、グリーン経済の発展、持続可能な発展の実現を発展の方向性としている。双方は技術・資本協力に力を入れ、新たな経済貿易協力の目玉を育てることができる。スペイン企業が競争力ある製品を中国に売り込み、省エネ、環境保護、新エネルギー、新材料など新たな分野の協力を開拓することを歓迎する。有力企業同士が提携し、第三国の市場を開拓し、互恵・ウィンウィンを実現することを奨励する」と述べた。
サパテロ首相は「対中関係はスペイン外交にとって重要中の重要であり、最も成功した協力関係でもある。スペインはグローバル化と多国間主義、公正でバランスある新しいタイプの多国間秩序の構築を主張している。また、この過程において中国が重要な役割を発揮すべきだと考えている。スペインの対中友好政策は一貫したものであり、2国間であれ多国間であれ、常に中国の合理的な関心を支持している。EU内では中国に対する速やかな完全な市場経済地位(MES)認定と武器輸出禁止制裁の解除を断固支持している」と表明した。
李副総理は「中国とEUは世界の二大経済体であり重要なパワーだ。双方の協力強化は世界の平和と繁栄に寄与する。中国は断固としてEU統合を支持し、EU経済の安定成長と長期発展を支持し、EUが多極化世界の重要な一極として国際問題で重要な役割を発揮することを支持する」と述べた。
サパテロ首相は中国の国家発展計画の連続性と安定性に敬服の意を表し、中国の対外友好政策の一貫性を称賛。金融、サービス業分野を中心に対中協力を強化することへの期待と、さらに多くの中国企業による対スペイン投資を歓迎する意向を表明。「スペインはさらに多くの中国人が美しいスペインへ観光に来ることを歓迎し、あらゆる便宜やサポートを提供する」と述べた。
会談後、両氏は金融、通信、エネルギー、石油・天然ガス、食品など15分野の協力文書の調印式に出席した。
「人民網日本語版」2011年1月6日