東南アジア最大級の合同軍事演習「コブラゴールド」が現在、タイ北部のチェンマイで行われ、タイ、米国、インドネシア、シンガポール、日本、韓国、マレーシアの軍事関係者約1万1千人が参加している。
今回の軍事演習は今月7日から18日まで、タイの中部と北部のの海陸空軍基地及び演習場で実施され、中国やインドなど10カ国の代表も見学する。
タイの軍事当局によると、今回の軍事演習の内容はテロ対策、国際救援活動、対策本部の演習、野戦訓練の演習、平和維持活動などで、なかでも特に国際救援活動が重点となっている。12日にタイ軍事当局が公開した中部チョンブリでの軍事演習の状況によると、軍事紛争或いは自然災害の発生を想定して危険地域から住民を救出し、ヘリコプターやホバークラフトを使って安全な場所へ移送する演習が同日行われたという。このほか、米海軍の強襲揚陸艦「エセックス」および戦闘機やヘリなど様々な戦闘機も今回の軍事演習に参加している。
現在、米国はアジア太平洋地域に常時10万人前後の軍事力を維持しており、今後さらに航空母艦や原子力潜水艦、イージス艦、戦略爆撃機の半数以上をこの地域に配備しようと考えている。軍事専門家によると、アジア太平洋地域で頻繁に大規模な軍事演習が実施されるたびに、米国の世界における軍事戦略の中心は東に移っているという。米国は軍事演習のたびに演習の目的は「平和」のためだと強調しているが、本当の目的は、この地域の軍事力強化を通じて、「グローバル戦略」を実現することにある。
その一方で、世界的な自然災害が益々増え、世界紛争、地域紛争が頻繁に発生するなか、被災後の国際救援活動や社会の再建をいかに共同で進めるか、国際的な平和維持活動を行う際、いかに軍事方面での協力を推進するかも今回軍事演習に参加している各国が抱える共通の課題となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年2月14日