「三八婦女節」(国際女性デー)前に次のようなニュースが伝えられた。北京大学の修士卒業生、蘇黎傑さんは大学卒業後、北京で就職したものの様々な問題にぶつかり、最後には故郷の河南省に帰って出稼ぎ労働者と一緒にペンキ塗装の技術を学ぶという「驚くべき」決定を下したのだ。この出来事は両会前に報道されるとインターネットで注目を集めた。「帰省した後、私は合わせる顔がなかった。大学生が出稼ぎ労働者より下だなんて。」ネットで大きな論争を呼んだこの出来事は、「民工荒(出稼ぎ労働者不足)」と「就職難」という、中国独特の現象を表すものだ。政府の業務報告によると、今年は「引き続き大学卒業生の就業を第一に考え、重点グループの就業業務をしっかりと行う」と述べている。多くの代表委員が就業の「二つの難題」の問題をめぐって議論を交わしている。大学生と出稼ぎ労働者は比べ物にならないのか。この現象の根底に潜むのはどんな問題なのか。
写真は蘇黎傑さん。
「人民網日本語版」2011年3月9日