日本の放射線量、チェルノブイリに迫る

日本の放射線量、チェルノブイリに迫る。 オーストリアの研究者は世界的な放射線モニタリングネットワークで観測したところ、毎日のヨウ素131の放出量が、チェルノブイリ原発事故後の73%に相当することがわかった。またセシウム137の放出量は同事故の約60%に達しているという…

タグ: 日本 放射線 チェルノブイリ 原発

発信時間: 2011-03-28 11:23:27 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

ボタバ氏によれば、2つの観測地点で得られた同じレベルのモニタリングデータは正確なものだという。アラスカやハワイ、カナダのモントリオールのCTBT観測所で得られた同様のデータから、放射性物質は放出し続けていることがわかっている。福島原発からの放出があとどれくらい続くのかまだわかっていない。

同じくセシウム137の放出量レベルもチェルノブイリと同じレベルに達しているという。

チェルノブイリ原発事故の放射性や放射性元素は今のところ福島原発を大きく上回るが、当時、人体の健康に危害を与えたのは主にヨウ素やセシウムで、チェルノブイリ原発からそう遠くはなれていない地域で確認されただけだった。

ヨウ素やセシウムは他の元素と異なり風によって遠くまで広範囲に運ばれ、人体にも吸収されやすい。ヨウ素はすぐに甲状腺に吸収され、放射性の減衰によってのみ消失する。セシウムは筋肉に吸収され、半減期は30年とされている。そのため身体から排出されるまでずっと体内に留まることになる。半分の吸収量が排出されるのに10日から100日はかかる。

体内で、主にDNAに対して、この2種類の同位体の放射線が深刻な危害を与える可能性がある。ヨウ素131を吸収した幼児は10年或いはそれ以上経ってから甲状腺ガンに罹る可能性があるが、それに比べ大人は抵抗力がある。米国で先週発表された研究報告によると、チェルノブイリ原発事故で放出されたヨウ素131による深刻な影響を受けたウクライナやベラルーシ、ロシアの各地ではいまだに新たな甲状腺ガンの症例が発見され、その数は減る気配がない。

セシウム137は半減期が長いため、大気中に留まることになる。チェルノブイリ原発事故の後、こうした低い濃度の放射線量による環境への破壊について研究者の意見はさまざまだが、欧州では原発事故が原因で新たにガンになる人がいまだに数千人いるとの見方を一部の研究者は示している。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月18日

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