この数十年以来、同地域で米国に友好的で、中国に猜疑的な国はずっと米空母に安心を寄せ、米空母は中国が発動する侵略を阻止する能力の象徴であった。1996年にこの状況は大きく強化される。台北を恫喝する中国ミサイルの「演習」に対抗するため、当時のクリントン大統領は2つの戦闘群を台湾付近の海域に派遣した。
北京が最終的に南中国海における行動に空母を投入する選択をした場合(その可能性は高い)、同地域で主権を申し出ている国は、ここ数百年で最も強い中国軍の影響力を受けることになると予想される。
ワシントンと太平洋司令部は中国が空母を配備すると同時に地域を安心させる策略を講じる必要がある。その策略として、聴取会や公開セミナーなどを通じて中国空母が米国や盟友がすでに保有している対抗手段の前では非常に脆弱であることを明確に指摘しなければならない。次に、米軍が同地域で定期的な配備や演習などの広報外交を大っぴらに行うことだ。
総じていうなら、すでに多くの国が保有し、作戦上の有効性が減りつつある能力を中国が得ようと努めていることに過度に反応してはならない。と同時に、防衛専門家、アジアの指導者、民衆の間の認識の差を埋め、将来の選択肢を考える必要がある。その一つとして、映画を撮るのもいいだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月29日