QQスペース、開心網、人人網など、現在、中国ではSNSが大変人気で、人々の社交の方法も変わりつつある。しかし、SNSの盛り上がりに対し、こうしたサイトは中国解放軍の将兵にとって「立ち入り禁止」エリアとなっている。新たに改正された「内務条令」では、将兵が「マスメディアで交際相手を探したり、求職、友だち募集などの活動を禁じる」と定められている。その理由は次の通り。
まず、社交サイトではユーザ登録の際、個人情報が必要だ。将兵の身分証明書番号、母校、勤め先、アドレスなどを入力すれば、軍人として身分がすぐにわかるようになる。
そして、現在、ネットの世界は非常に複雑で、敵対勢力や不法分子が将兵に近づき、利用しようと触手を伸ばしている。一部の見合いサイトや社交サイトでは、「軍人の相手限定」の書き込みまでもあり、将兵がこれに引きつけられたら、敵に軍の内部情報を探る手口を提供することになる。
また、将兵が社交サイトで友だちと交流する際、仕事の性質を知らす知らす流出したり、部隊の情報が読み取れる写真をアップしたりする可能性がある。こうしたちょっと見では瑣末な情報も敵が収集分析すれば、海外情報機関が中国軍の情報を入手する重要なルートとなってしまうのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年5月18日