■中国民間資本の宮城への投資を歓迎する
――震災後の復興の過程で、宮城県と中国はどんな協力ができると思いますか。現在、中国の民間資本の宮城県への投資に関しては、メディアの間でも異なる意見があります。これをどう見ていますか。
温家宝総理が宮城県の被災地を視察し、援助を申し出てくださったことに宮城県は非常に感謝している、と言わなければなりません。宮城県は現在、主に2つの面で中国の協力を必要としています。1つは、宮城県産の農産物と水産物、それに加工部品をもっと多く中国に輸出できればと願っています。
もう1つは、より多くの中国の旅行者が宮城県に観光に訪れてくれるよう願っています。福島第一原発で事故が発生して以降、多くの中国人は非常に慎重になっています。しかし、あなたがいま目にしているように、私たちがそこで生活をし、あなたもわざわざ東京から取材に訪れているだけでも、宮城県が放射能漏れの影響を受けていないことは十分に証明できるでしょう。実際、私たちは外国の観光客に責任を負い、さらに自らに責任を負わなければなりません。私たちは先祖代々、そこで暮らしてきたからです。現在、土地や水、牛乳、食品、海ですくい取った魚やエビを含めて、いずれも厳格な検査を行っているところです。検査の結果、放射能汚染の問題は見つかっていません。ですから、日本にいる華僑や華人、それに大陸の旅行者が安心して、心配せずに宮城県に観光に訪れることを願っています。
中国民間資本の宮城県への投資の問題については、私は両手を挙げて支持します。現在、日本の一部の人、メディアは、考え方がまだ変わっていません。彼ら見ているのは、いわゆる「国際化の時代」、つまり日本の製品や技術、人を輸出する時代だということです。実際、国際化の時代には外国の資本や技術、製品を日本に輸入することも含まれています。こうしてこそ、日本は活力を備えることができるのです。
※ 約束した30分の取材は終わったが、村井知事はまだ話し足りないといった様子だった。知事は何度も中国を訪れている。「中国の万里には深い印象を受けました。私は常に、科学技術が高度に発達した今日、万里の長城のような建造物を造りたいと思っても非常に難しいが、古代中国がむしろ建造できたことは、中国の智恵と力量を説明するに足りる、と考えています。中国とこれまで以上に協力したいと思っています」
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月17日