ソウルの日本大使館前で集会を開き、日本国旗を燃やして抗議する韓国の民間団体。
■日韓紛争の影響は広範囲に
1960-90年代、竹島(韓国名:独島)問題は韓日間に何度も波風を立てた。今年6月に大韓航空機が領土係争空域でデモフライトを行ったことで一連の衝突が起き、しかも激化の一途をたどった。竹島(韓国名:独島)をめぐる領土紛争は日韓関係において最も敏感な問題の1つとなっている。
今回の紛争はすでに日韓関係に暗い影を落としている。2日午後には韓国の民間団体がソウルの日本大使館前で集会を開き、日本国旗を燃やして抗議した。韓国のネット上には「日本は永遠に韓国最大の敵」「野心を急激に膨らませる日本人」「韓日の戦争は必至」などの発言があふれた。このほか両国の上層部相互訪問、北東アジア協力、自由貿易協定などにもある程度の影響が及んでいる。
さらに深刻なことに、日韓領土紛争は元々穏やかではない東アジアの政治情勢に新たな緊張をもたらしている。島をめぐる日韓の争いは決して例外的な事件ではなく、東アジアでは中日、日ロ、日韓間にそれぞれ領土紛争が存在する。アナリストは日韓の争いの経緯と結果は、同様の島嶼争いを抱える他の周辺国にもマイナスの影響を与える可能性があると指摘する。