楊潔チ外交部長(外相)は5日、「米国と欧州の債務問題によって高まっているリスクに対処するため、世界各国は協調を強化しなければならない。世界的な株価下落は世界経済への懸念を引き起こしている」と述べた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
ポーランド訪問中の楊部長は米債務問題について「デフォルト(債務不履行)の危険性が高まっている」と指摘。「責任ある」金融政策の実行と、各国の在米資産の安全確保を米政府に求めた。
楊部長は「欧州債務問題は依然拡大を続け、米国もデフォルトの危険性が高まっている」「各国は意思疎通と協調を一層強化し、引き続き国際金融システム改革を推進し、世界経済ガバナンスを整備しなければならない」と述べた。
現在、米国の景気後退への懸念から世界的に株価が下落している。また、イタリア、スペイン国債の利回りの急上昇に、欧州債務危機の悪化への懸念がつのっている。
楊部長は「米国が世界経済の回復基調を保ち、世界経済の安定的発展を確保する大局に立って、責任ある金融政策を実行することを望む。また、適切な措置を講じて各国の在米資産の安全を確保することを望む」と述べた。
「人民網日本語版」2011年8月8日