ミサイル東風21が米空母建造計画を変える可能性

ミサイル東風21が米空母建造計画を変える可能性。 人民日報傘下の国際情報紙「環球時報」によると、カタール紙「ガルフ・タイムズ」は23日付で、米海軍は公に認めないものの、中国が開発を進める対艦弾道ミサイル(ASBM)「東風21D」への懸念を深めていると報じた…

タグ: 東風21D,米国,大型空母

発信時間: 2011-08-30 09:23:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

人民日報傘下の国際情報紙「環球時報」によると、カタール紙「ガルフ・タイムズ」は23日付で、米海軍は公に認めないものの、中国が開発を進める対艦弾道ミサイル(ASBM)「東風21D」への懸念を深めていると報じた。以下はその概要。

米国が特に懸念するのが、米国の大型空母を標的とする新型の東風-21Dだ。中国消息筋によると、東風-21Dはすでに少数配備されている。当初は潜水艦用に開発され、射的距離2700キロで、移動目標に対して一定の攻撃能力を持つ。

中国軍は現在衛星、長距離後方散乱レーダー、潜水艦、無人機などの開発に力を入れている。これらによって3000キロ以上離れた移動目標の識別が可能となり、東方-21Dその他短距離潜水艦発射・空中発射・地上発射対艦ミサイルに必要な精確な位置情報が得られる。

米海軍は今も空母にとって中国の新型ミサイルは脅威ではなく、中国近海で自由に活動できると考え続けている。だが東風?21Dの射程は台湾島を含む南中国海全体をカバーしており、その配備は空母11隻を保有する米海軍にとって非常にまずい情報だ。米軍は空母を利用して世界中に兵力を輸送しているからだ。

東風-21Dの発射装置は安全な内陸にあり、米国を中国沿海から遠ざけ、台湾を孤立させることができる。沖縄諸島やグアム島の米軍基地を威嚇することもできる。現有の東風?21とその大規模な配備によって米空母を中国から2000キロ以内の海域に近づけさせず、有効射程内で活動できないようにさせることは十分に可能だ。

大型空母は戦艦と同様の運命をたどっている。排水量約10万トンの空母は容易に「大きな標的」となり、長距離レーダーや赤外線センサーによる捕捉も容易だ。米軍の大型空母1隻には100万ガロン近くの航空燃料と数百トンの弾薬が積まれている。

第二次大戦中、米海軍は空母使用により作戦をハイテク化し、軍艦の損失を防止する卓越した技術で名を馳せた。

だが対艦ミサイルは空母にとって致命的な兵器だ。少数のミサイルなら防御可能だが、十分に高速のミサイルが様々な方向から飛来した場合、最低1、2基は空母や護衛艦に命中する。

ミサイル1基が命中しただけで空母は甚大な損害を被り、戦闘能力を失う。米国が繰り返し行った海戦シミュレーションでは、敵の航空機や潜水艦から発射されたミサイルはほぼ毎回一部が防御層を突破し空母に命中した。空母1隻と護衛艦隊の建造費は250億ドル(艦載機を除く)にも上り、中国の「安価な」ミサイルに攻撃される危険を冒すことはできない。

だが米海軍は空母の弱体化を否定している。海軍上層部はみな海軍パイロットの出身だ。これは軍艦の将軍が主導していた戦前の状況と似ている。海軍と空軍が有人機を放棄して無人機に移行することに反対しているように、大型空母の放棄に対しても大きな偏見がある。米国のある学者は、空母建造の即時停止を呼びかけている。

米海軍は現実を正視し、時代後れの大型空母について計画を見直すべきだ。無人機やヘリを搭載する小型空母は依然、一定の役割を果たすだろう。だが戦争において大型空母が第二次大戦のミッドウェー海戦やマリアナ沖海戦のような叙事詩的勝利をおさめられる時代はすでに終ったのだ。

「人民網日本語版」2011年8月30日

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