米誌フォーリン・ポリシーはこのほど、欧州はアジアをビジネスチャンスに満ちた市場とみており、米国とともにアジアの問題に介入する気など全くないという文章を発表した。原文の抜粋は次の通り。
欧州一体化が進む中で、欧州の影響力が拡大している。これは、欧州が米国の足み従って大西洋を跨ぐ安全保障協力に加わることを意味するのか?答えは、必ずしもそうではない。欧州と米国が利益を追求する上で現実に即していれば、双方の関係はより調和が取れるだろう。
EUの経済総量は世界一だが、EU内部で政治上の統一性がとれているわけではなく、政治問題が絶えず経済に影響している。もし政治要素の影響がなければ、欧州債務危機の解決はもっと簡単で、米国も破産式の茶番がなくてすんだ。この角度からすると、欧州が古い殻に閉じこもることはない。
そのため欧州がアジアの問題に介入したり、米国に追従して中国を制約することはないだろう。欧州がアジアにおける戦略的利益を考えることもなければ、アジアで武力を誇示する実力もない。欧州はどちらかといえばアジアを一つの市場とみている。
米国が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に南中国海の行動に加わるよう要求した場合、フランスはまったくの無関心を示し、ドイツは平和主義の視点から拒絶し、英国は大国らしく曖昧な態度を示すだろう。
威嚇にしても、けん制にしても決定的要因は地理的な位置関係にある。米国が地域の覇権を守るために中国を抑える場合、一部のアジアの国だけが追従するかもしれないが、欧州は何の手助けもしないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月30日