西半球の米国、東欧のソ連と同じく、有利な地域体制が中国の世界における地位を高める必要条件となる。中国は現在平和な周辺環境を必要としている。でなければ、その長期的志に影響を与えるからだ。中国は最近、パキスタン、アフガニスタン、イランなど西南アジアに焦点を移行しつつある。とくに米国が2014年にアフガニスタンから撤退後、そこでより大きな政治的役割を発揮したいと考えている。それにより中国は有利な地域体制を確立できると同時に、インド洋地域への仲間入りができる可能性がある。ただ、東南アジア地域で中国はまだ多くの課題を残している。
ある意味からすると、今後アジアの3大国が自らの地域における経済的・政治的影響力を拡大すると予想される。最終的に彼らは各自の地位と実力の向上に努めるだろうが、中国の発展を阻止することもインドと日本の戦略的構想の重要な一部となるだろう。
この三カ国が戦略的競争を展開すると同時に周到かつ慎重に事を運ばない限り、アジアで軍事衝突が起きる可能性が高い。(作者:インド海事基金研究員 ジョシュア・M・ポール氏)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月27日