資料写真:米空軍基地から離陸するF22
米戦闘機F22ラプターはいまや世界最高値の最先端かつ精密なステルス機ではあるが、最近飛行中に操縦士が酸欠に似た症状を起こし、米空軍は数十機の飛行停止を命じた。米空軍が同戦闘機の飛行停止を指示するのは今年に入って2回目。台湾の聯合新聞網が25日、伝えた。
米空軍の報道官によると、米バージニア州ラングレー基地の操縦士がF22を操縦中に低酸素症を起こし、基地の指揮官は直ちに飛行を停止したという。
報道によると、6カ月前にも操縦士が酸欠を訴え、米空軍はF22戦闘機全機を飛行停止した。当時米軍は、過去3年で12件の「低酸素症」に似た報告があったと説明。低酸素症は、大脳に十分酸素が行きわたらず、めまいや錯覚、「判断ミス」などを起こす症状のこと。
米軍は調査後、原因が見つからないまま、今年9月に飛行を再開。シュワルツ米空軍参謀総長は当時、「空軍は最近の研究と調査により、問題を十分理解した。飛行再開は慎重かつ適切な決定」だ語った。
米国はF22を160機以上保有。1機当たりの価格は1億4300万ドル、全米12カ所の基地に配備されている。今回飛行停止したのはラングレー基地とアラスカ州リチャードソン統合基地のF22のみ。
昨年11月、リチャードソン基地の空軍隊員がF22による夜間訓練中、事故で死亡した。同事件の調査のけりがまだついていない。事故原因は酸欠だと報じられているが、先月シュワルツ参謀長はこれを断固として否定した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月27日