カンヌG20は危機対策会議に 仏大統領が中国の投資を歓迎

カンヌG20は危機対策会議に 仏大統領が中国の投資を歓迎。

タグ: フランス,カンヌ,G20,首脳会議,債務危機,中国の投資

発信時間: 2011-11-02 14:55:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

フランスのカンヌで11月3日から4日にかけて、第6回主要20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれる。同会議は、フランス政府にとって、ユーロ圏が債務危機に陥っている中で国際イメージを改善するチャンスであり、サルコジ大統領にとっては、来春行われる大統領選の前奏となる。

フランスは、早くも昨年末にG20サミットの議題を国際通貨制度改革、一次産品の価格変動、グローバル・ガバナンスの改革の3つに決めた。ところが、ユーロ圏の債務危機の深刻化に伴い、話し合いの重点は変化している。フランス財務省のある幹部は取材に対し、ユーロ圏の債務危機に関する話し合いが他の議題の存在感を薄めることになるとの見方を示した。サミットは「改革を話し合う会議」になるだけでなく、「危機対策会議」となる見通し。

フランスの消息筋によると、サルコジ大統領は欧州連合(EU)が合意した一連の協定をサミットに持ち出し、ドイツのメルケル首相と共にオバマ米大統領、BRICs首脳にEUの自力救済について詳しく説明し、G20メンバー国を安心させる方針だという。サルコジ大統領は、サミットがEUの努力を十分に認め、ユーロ圏を支持し、自信を高めることを望んでいる。

EUは10月26日、欧州金融安定基金(EFSF)の機能強化で合意し、中国、ロシア、ブラジルからの積極的な投資に期待を示した。アナリストは、サルコジ大統領がサミットを利用してこれらの国の指導者にユーロ救済のための資金注入を働きかけると見ている。EUは中国の最大の貿易相手国で、中国政府も外貨準備の運用多様化を進めていることから、中国は欧州金融安定基金の機能強化に貢献すると考えられる。

フランス国内で、中国の投資によってEUは経済の独立性を失うという見方があることについて、サルコジ大統領は27日のテレビのインタビューで反対し、中国の投資を歓迎する意思を示した。また、ラファラン前首相は10月30日にフランス紙の独占インタビューに応じ、「中国に対して恐怖心を抱くべきでなく、私たちにも他の選択肢はない。このような債務に直面する欧州が単独で戦うことはできない」と述べた。

フランスメディアは、サミットでフランスが新興国の通貨の国際化、中でも人民元の国際化を主張すると見ている。フランスは、人民元を国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)のバスケットに組み入れ、人民元の国際化を実現したい考えだ。

さらに、フランスの消息筋によると、サミットで欧米間の矛盾が際立つ可能性もある。米国は、債務問題の解決におけるEUの努力不足を指摘してきた。これまでのG20サミットで「反グローバル化」デモが行われたことから、フランス政府は安全を確保するため、デモの合法区域をカンヌから約25キロ離れたニースに定めた。また、約1万2000人の警備員と約1500人の消防隊員を動員した。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月2日

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