喬良・空軍少将が29日午後、人民網の「強国フォーラム」に招かれ、「中国の地政学的・安全保障環境」をテーマにネットユーザーと交流した。
ネットユーザー:一部の国はわが国の「係争棚上げ」の機に乗じ、公然とわが国の南中国海で他国と「共同開発」を行っている。これにどう対応すべきか。
喬良少将:中国は関係国に、南中国海問題解決の最良の方法が「係争を棚上げにし、共同開発する」ことであることを明確に伝えるべきだ。だが、もし一部の国が中国の善意を弱く侮りやすいことと受け止めるのなら、別の方法によって解決すべきだ。つまり「係争を棚上げにするが、共同開発はしない」だ。中国はトラブルメーカーにトラブルをもたらすことを辞さず、かつそれに長けなければならない。相手にトラブルをもたらさなければ、全てのトラブルが自分にふりかかってくるからだ。
ネットユーザー:中国の地政学的・安全保障環境が悪化した場合も、平和的解決を堅持すべきか。
喬良少将:中国人が平和を愛することは、全世界が知っている。だが平和を愛することは、弱く侮りやすいこととイコールではない。われわれは「いかなる状況でも紛争の平和的解決を堅持する」と言ったことはない。中国は刃を閃かせるべき時には、刃を閃かせると私は信じている。
ネットユーザー:米国は今年、アジア回帰へと世界戦略を調整し、中国周辺でしきりに配備を進めている。これは中国の地政学的・安全保障環境にどのような影響をもたらすか。
喬良少将:米国は世界軍事戦略の重心を急速にアジアへシフトしており、これは中国の地政学的・軍事安全保障環境にとって最大の変量となっている。中国の地政学的・軍事安全保障環境は一層複雑化している。冷戦終結後も米国は冷戦思考を堅持している。これは時代の潮流にそぐわず、人々からも支持されていない。
ネットユーザー:現在わが国の空軍力は世界でどのようなレベルにあるか。米国、日本、NATO諸国とはどれほどの開きがあるか。
中国空軍は現在、戦略の転換期にある。各国の空軍と比べるには、統一の指標がない。特に我々は過去半世紀以上、いわゆる強国の空軍と対戦したことがない。このため、最も重要な「戦闘力の指標」から判断することは難しい。「武器・装備」の視点のみで判断するのなら、私個人は中国空軍は世界で五本の指に入ると考えている。すでに情報化を完了した米空軍と比べると、まだ開きがあると言うべきだが、他の国や地域と比べれば、われわれは弱くない。
「人民網日本語版」2011年12月01日