「善隣、近隣関係の安定、近隣国の経済成長促進」は周辺国との協力関係の発展における中国の基本原則だ。この3点を成し遂げるには、隣国の抱える困難への理解を深める必要がある。
ラオスは中国の隣国の1つだ。現在ラオスが発展の過程で抱える最大の困難は、基礎工業を確立するための人材の不足だ。これは多くのASEAN諸国にも共通する課題だ。
中国とASEANの経済・貿易協力関係は現在、段階的な正念場にある。ASEAN諸国はインフラ面で中国の投資・支援を急いで必要とすると同時に、それらが自国の雇用増加、工業基盤の構築に寄与することを希望している。この問題がうまく解決されれば、ASEANと東アジアの繁栄、中国とASEANの投資環境の改善にプラスとなる。
中国の対外援助資金は苦労して調達したものであり、最も有効に使うのが当然だ。だがこの「有効」とは、中国に確かな収益をもたらすと同時に、被援助国にとって最も差し迫った難題の解決を助けるものでもなければならない。ウィンウィンとは双方に利益をもたらすこと、さらに双方関係の発展の基礎を打ち固め、伸展させることを指す。「中国企業で働いているんだ」と現地の人が誇らしげに語れるようになった暁には、中国の影響力も一層深く人々の心に浸透するはずだ。
中国企業は現在、隣国での事業を力強く拡大している。隣国各地に展開する中国企業は、社会的責任を一層重視するようになっている。この良い傾向を継続し、海外進出の足取りをさらに堅実なものにするためには、他者の抱える困難に一層の関心を払って事を進める必要がある。人の身になって考えることだ。隣国の抱える困難に深く心を寄せ、真摯に研究し、その解決を的確に手助けする。この3つのステップをしっかりと踏めば、「善隣、近隣関係の安定、近隣国の経済成長促進」が形となる。
「人民網日本語版」2011年12月1日