DigitalGlobeが公開した中国空母の衛星写真
米衛星画像大手デジタルグローブ社(DigitalGlobe)はこのほど、中国初の空母「ワリヤーグ」が黄海で試験航行する様子を撮影した衛星写真を公開した。
衛星写真には空母の甲板がはっきり写っており、西側メディアと専門家はその写真をもとに中国空母を分析しようとしている。一部の報道によると、中国空母の甲板が新たに塗装され、耐熱加工もされたが、艦載機を短い滑走距離で着陸・停止させるアレスティング・ワイヤーはまだ装着されていない。一方、「中国空母にはすでに着陸制御装置が装着され、アレスティング・ワイヤーがまだ甲板につけられていないだけ」との分析もある。イギリスの防衛情報誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」(Jane's Defence Weekly)の専門家は、「アレスティング・ワイヤーがなければ艦載機が空母に降りることはできない。しかし、中国にとって、ワイヤーは障害にはならない。中国は自主開発か輸入でワイヤーを入手できる」とし、西側メディアがワイヤーの有無に注目するのは、これをもとに空母の実戦能力を評価する重要な指標である艦載機が載る時期を推測したいためだと語った。
専門家は、中国空母が短期間で2度も海に出たことは、空母の状態が整ったことを示すが、艦載機の搭載にはまだ時間がかかると見ている。米国防総省のシファー国防次官補代理(東アジア担当)はかつて、中国空母は来年末に投入される見込みだが、そのときに空母に艦載機はまだ配備されていないと推測し、「空母上の艦載機部隊が基本的な戦闘力を備えるまでに少なくとも数年かかる」と分析した。また、米国防総省の女性報道官レスリー・ハル・ライド女史も、「中国空母の進捗スピードは米側の予想どおり。艦載機の配備は数年後になる」と述べた。
中国空母に詳しい米軍が早くから中国の空母発展計画を明確に判断していることは明らかだ。たった一枚の民間企業が撮影した衛星写真は米政府にとってそれほど意味がなく、西側メディアが中国空母を話題にする「ねた」に過ぎない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年12月22日