米欧の国債をめぐる危機が地球上に広がり、累を及ぼしていることから、世論の多くは今年の世界経済情勢は楽観視できす、再び衰退する可能性すらあると予測している。政治と経済の振動周期が相乗化され、振幅が激化し、マイナス効果が拡大するのは必定だ。こうした状況の中、中国はとくに自国にかかわる問題が政治化され、感情的なものになる危険性を警戒するとともに、対中関係が一部の国の国内政治の“人質”にされることを防がねばならない。
もちろん、現代社会の絶対多数の国はすでに単独で行動する人治の時代にはなく、双方の関係の多重的な基盤によって指導者の正常な交代が実現されるため、一般的には両国関係に過度な影響が及ぼされることはない。さらに重要なのは、世界第2の経済体へと躍進し、世界経済を安定させる錨、と公に認められるまでになった今日、中国の国際的な地位と役割が各方面で一段と重要視され、対中関係を各国がますます重視するに伴い、中国の世界的な影響力が絶えず向上し続けていることだ。従って、世界総選挙の今年、手中にある経済や政治、文化、国際・地域的なカードを各場面で効果的に打ち出すとともに、相互信頼を増強し、協力を拡大して、敏感な問題と矛盾・意見の食い違いを適切に処理しさえすれば、中国は危機をチャンスに変え、流れの穏やかで両岸の幅広い新たな境界へと足を踏み入れることができるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月29日