温家宝総理は2日、人民大会堂でドイツのメルケル首相と会談した。両首相は共同記者会見も行い、「国交樹立後40年で中独関係は多大な進展を得た。世界に与える影響の重要性も増している」との認識で一致した。
温総理は「現在の錯綜する国際・地域情勢を前に中独は大局的、長期的観点から、戦略的協力を強化すべきだ」と強調。両国に必要な取り組みとして以下を挙げた。
(1)手を取り合って世界金融危機と欧州債務問題に対応。これは国際金融の安定維持、世界経済の安定、回復、持続的成長の促進、国際経済・金融秩序の改革の推進にとって重要な意義を持つ。
(2)中国・EU関係の長期的で健全な安定した発展を促進。これに向けたドイツの一層積極的な役割を希望する。
(3)地域の重大問題の解決について意思疎通と協調を強化し、世界の平和と安定を共同で維持。
(4)気候変動、非伝統的安全保障、エネルギー安全保障、食糧安全保障などグローバルな試練への対応において、より効果的な協力を行い、持続可能な発展を促進。
メルケル首相は「ドイツは中国との関係を強く重視している。未来に着眼して中国側との交流や対話を強化し、相互信頼を深め、より高いレベル、より広い分野で友好・互恵協力を繰り広げ、国際・地域問題で意思疎通や協調を強化し、両国関係の新たな一歩を促したい。EU・中国関係の促進に積極的役割を果たしたい」と表明した。