米国、タイ、日本、韓国、インドネシア、シンガポール、マレーシアなど7カ国が太平洋地域最大の合同軍事演習「コブラゴールド」が行った。著名な軍事専門家で中国軍事科学学会副秘書長の羅援少氏は、米国の南中国海問題への介入を意図するものだが、結果は火に油を注ぐだけで、アジア太平洋の安全保障情勢、特に南中国海情勢をより複雑にし、中国及び周辺国の警戒を高めることになる。香港紙・文匯報が伝えた。
これまでと違い今回の軍事演習は、最初米国とタイの合同演習だったのが多国間演習に変わっただけでなく、規模もかなりのものだった。軍事演習は「多事多難」な南中国海付近で、期間も通常の3、4日ではなく、10日以上にわたって行われる。米国側は地域の突発事件に多国が協力して対応すると強調しており、演習も従来の安全保障分野に近いものが設定され、より敏感になっている。
米国などは通常の定例演習で、特定の国をにらんでのことではないと強調しているが、羅氏は「通常の演習では外されている国をにらんでの可能性がある」とし、「今回の演習は南中国海の領有権を主張する国の中で中国だけが外されているため、中国をにらんでのことは言わずとも知れていると指摘する。
合同軍事演習は、米国が同盟国と関係を強化することで新しい協力点を見出し、アジア太平洋地域への復帰と戦略の重心を東に移し、中国の台頭に対応し、アジア太平洋市の主導的地域が揺らぐのを防ぐ重要な一歩といえる。