■経済・貿易分野の互恵・実務協力を拡大
習副主席は、経済・貿易関係はかねてから中米関係の「バラスト」であり「スクリュー」であると強調。中米経済・貿易関係で「損をしている」との一時期からの米側の誤った論調について、精確なデータと事例を用いて、相互補完、相互利益、ウィンウィンという中米経済・貿易協力の本質を説明し、両国の経済・貿易関係の安定的発展を維持することの重要な意義を力強く明らかにした。
習副主席は「双方は対等な対話、率直で誠意ある意志疎通を通じて、保護主義ではなく協力によって経済・貿易摩擦を処理しなければならない」と指摘した。
オバマ大統領とバイデン副大統領は習副主席の見解に賛同。米中双方が実務的、建設的姿勢で両国の経済・貿易問題を処理し、互恵・ウィンウィンを実現することを希望すると表明した。また、経済・貿易面で中国側の懸念を真剣に扱い、対話や協力を通じて適切な解決策を探る意向を表明した。さらに中国を含む外国企業の対米投資を歓迎するとして、インフラプロジェクト投資への中国企業の参加の可能性についても中国側と検討する意向を表明した。
■国際・地域問題について意志疎通を強化
習副主席は中国が一貫して国連憲章の趣旨と原則に従い、国際関係の準則を恪守し、独立自主の平和外交政策を遂行し、世界平和の維持と共同発展の促進に尽力していることを米側に明確に表明。国際政治、経済、安全保障情勢について米側と全面的に見解を交した。また、気候変動、テロ対策、ネットセキュリティ、宇宙の安全、エネルギー資源、公共衛生、食糧安全保障、防災・減災などグローバルな問題における協力について意志を疎通し、朝鮮半島情勢、シリア、イランの核開発など現在の重大問題について意見交換した。習副主席は「中米双方はアジア太平洋で良好な相互作用を実現すべきだ。アジア太平洋地域における中国側の利益や懸念を米側が尊重することを希望する」と指摘した。米側は習副主席の重要な意見に賛同。中国側と共に努力して、意志疎通、信頼、協力を強化する意向を表明した。
「人民網日本語版」2012年2月20日