蘇岩礁の位置
蘇岩礁(韓国名・離於島)問題が最近、中国と韓国の間の新たな問題となっている。蘇岩礁は地理的に韓国に近く、これが韓国が蘇岩礁を独自の領土と考える最大の根拠になっている。韓国メディアによると、蘇岩礁は韓中両国の排他的経済水域(EEZ)が重なった場所に位置し、朝鮮半島の最南端にある馬羅島(マラド)から149キロ、中国の舟山群島の最も東側にある童島から287キロ離れている。中間線を境界基準とすると韓国のEEZ内に入る。
ただ、中国海洋発展研究センターの郁志栄研究員は12日、環球時報の記者に、距離的な遠い近いは蘇岩礁の帰属を区分する主要な根拠にはならないと指摘。海岸線は海島岸線と大陸岸線の2種類にわけられる。海島岸線は無効或いは半分有効で、その区分的地位としては大陸岸線には及ばない。韓国が根拠としているのはまさに海島岸線である一方、中国側の根拠は大陸岸線で、国際慣例の多くが採用している原則でもある。
中央党校国際戦略研究所の朝鮮半島問題に詳しい張璉瑰氏は12日、「蘇岩礁問題は釣魚島(日本名・尖閣諸島)のような過度な正面衝突はまだない」と指摘。しかしこれも中韓の懸念要因となっている。韓国メディアは、海洋区画に関する交渉を早期解決するべきと政府に迫っている。それは少しの不注意で、蘇岩礁も第二の釣魚島になる可能性があるからだ。吉林大学国際政治学部の王生教授によると、蘇岩礁という隠れた問題が、韓国の民族主義感情の高揚とメディアの宣伝で徐々に浮上してきている。中国は釣魚島を教訓に、理論研究と対応策を事前に準備する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月13日