ロシア国際政治評定研究所の所長は「G8サミット欠席というプーチン大統領の決定は少し意外だ。これに先立ちロシア側が5月にシカゴで開催されるロシア?NATO理事会サミットへの欠席を明確に表明したため、オバマ政権はプーチン大統領の当選後、本来シカゴで同時に開催する予定だったG8サミットをキャンプ・デービッドに急遽変更し、米露首脳会談を実現しようとしていた」と指摘した。
ロシア誌「世界政治の中のロシア」の編集長は本紙の取材に「米国など西側諸国はプーチン氏が再び政権を執ることを望んでいなかったが、多くの重大な国際問題における露米の関連性のため、プーチン氏と『つきあう』という事実に向き合わざるを得ない」と指摘した。
米ブルッキングス研究所のスティーブン・パイファー研究員は「プーチン氏は西側に対して強硬な立場だが、実務主義路線を遂行するため、プーチン氏が再び政権を執ることで露米関係が大きく変わることはない」と指摘した。プーチン氏は今月4日、ドニロン米大統領補佐官(国家安全保障担当)に対して、米側が平等と相互尊重の原則を堅持することを踏まえた上で、ロシアとしても両国関係をさらに踏み込んで発展させる意向を表明した。
ロシア科学アカデミー世界経済と国際関係研究所国際安全センターのイェフセイェフ研究員は本紙の取材に「プーチン大統領がキャンプ・デービッドでのG8サミットに出席すれば、就任後初の外遊となる。露米関係の摩擦が目立つ複雑な状況の中、象徴的意義を持つ大統領の初外遊先として米国を選ぶのは明らかに不適切だ。ロシア外相はすでに9日、中国訪問に出発した。プーチン大統領の6月初めの訪中と上海協力機構北京サミットへの出席について中国側と協議することになっている」と説明した。
「人民網日本語版」2012年5月11日