外交部の洪磊報道官は11日、北京で行われた定例記者会見で、「フィリピン政府が、中国を対象にしたデモ行進を行うよう、民衆を扇動している。この対応は、事態の拡大化と複雑化を招くもので、誤っている」とした上で、「中国の領土主権を尊重する実際的な行動を取り、事態のエスカレートを招くいかなる行動も取らないよう」フィリピンに呼びかけた。
洪磊報道官は中国政府の立場について、「フィリピンにいる中国公民の安全に注視している」とした上で、「中国公民および機構の安全と合法的権益を確保するよう、フィリピンに求めた」と述べた。
洪磊報道官は「中国は、外交交渉を通じて当面の情勢を解決するという立場を変えていないが、フィリピン側は、真摯に対応するべきであり、事態をエスカレートさせる行動は避けるべきだ」と強調した。
フィリピン駐在中国大使館の職員によると、11日午前、フィリピン市民およそ300人が、中国領事館の前でデモ行進を行ったという。
「中国国際放送局 日本語版」より 2012年5月12日