■反発を招く政治干渉
経済分野への関心が低下すると、G8は政治分野へ進軍し始めた。「西側中心」の立ち位置のために、G8サミットはリビアなどの国の情勢に対して強硬になり、グローバルな問題において習慣的にあれこれ指図し、覇権的行動に出ている。
プーチン大統領のG8サミット出席拒否の背後にも政治的要因がある。ニューヨーク・タイムズ紙によると、プーチン氏は選挙期間中、民衆を扇動してロシアの政局を動揺させようとしていると米国務長官を非難するなど、強硬な反米発言を行った。プーチン氏が当選すると米政府は直接祝福せず、プーチン氏との協力意向のみを表明。オバマ大統領も数日後にようやく祝電を送った。
こうした政治干渉に多くの国々は不満を抱いている。だが経済力から見ると、G8は依然世界全体のGDPの55%、国際貿易の3分の2を占めている。政治的影響力から見ると、常任理事国5カ国のうち4カ国が参加しているうえ、国際通貨基金(IMF)、世界銀行などで主導権を握っている。将来的にG8の影響力がどうなるかは、まだ今後の推移を見る必要がある。
「人民網日本語版」2012年5月18日