日本は朝鮮のミサイルを口実に中国近海への接近を検討している。
朝日新聞の中国語サイトによると、日本の防衛省はこのほど、朝鮮の長距離ミサイル発射に関する検証報告書を発表した。今後、朝鮮がミサイル発射を予告した場合、日本は直ちに朝鮮半島に最も近い黄海にイージス艦を配備するという。同報告書は首相官邸との最終調整を経て近く公表する見通し。
朝鮮が3月16日に衛星打ち上げ予告を発表後、日本の防衛省は直ちに東中国海と日本海にイージス艦3隻を配備したが、迎撃に最も適した黄海へのミサイル迎撃装置の配備は見送り、4月13日と17日に朝鮮の衛星打ち上げに関する情報把握が不十分だった。これを受け、防衛省は黄海を今後朝鮮「監視」の重点とすることに決めた。
防衛省は4月17日、省内に志方俊之防衛相補佐官をチーム長とする検証チームを設置。同チームは内閣の担当部門と総合検証を行った後、5月28日に田中直紀防衛相に研究報告の内容を報告した。
報告書には自衛隊の規模、配備地点、配備先との連携、政府間情報の伝達方法、弾道ミサイル防衛システム(BMD)装置などに関する内容が盛り込まれた。また、独自に朝鮮側の動態情報をつかむため、米軍の早期警戒衛星(SEW)の重要性を強調、海上自衛隊は今後米軍のイージス艦と緊密に連携をとり、イージス艦の発射地点の周辺海域への配備を検討すると明記した。
報告書には「黄海」とは明記していないが、検証チーム関係者は「周辺海域は黄海のことだ」と語り、黄海南部を想定していると説明。黄海への艦船派遣をめぐっては、2010年に朝鮮と韓国による砲撃事件発生後、中国が米韓の合同軍事演習に反発、米韓が黄海南部の艦船配備にとどめた経緯がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月1日