米海軍の潜水艦、インドのミサイル駆逐艦と補給艦のフィリピン訪問に続き、今月28日、日本海上自衛隊の練習艦2隻がフィリピンに到着した。これに先立ちフィリピン国防省は、フィリピンの近海防衛能力の強化に向け、日本がフィリピン海岸警備隊に巡視艇10隻を年内に供与することを明らかにした。一連の動きから、南中国海の複雑な情勢に介入し、フィリピンの主要な同盟国の一つに自らを仕立てようとしている日本の意図が伺える。
◇日本の艦船訪問はフィリピンを応援か?
こうした敏感な時期に日本の練習艦がフィリピンを訪問した目的は何か?中央党校国際戦略研究所の高祖貴教授は、米原子力潜水艦と同じく、日本の行為はフィリピンの側に立ち、フィリピンを応援する意味があるとの見解を示す。米国と日本の戦略から見て、フィリピンと中国の黄岩島問題における緊張情勢がすぐに冷めることはない。こうした状態は彼らの戦略的需要に適っている。この局面が続く限り、日本は武器売却などでフィリピンとの軍事協力を持続的に拡大していける。そうでなければ彼らは目的を達成できない。
◇日本が新たな動きを展開する可能性も
高教授は、この2年間の外交・軍事・防衛政策を見ると、日本は西南方向への軍事的存在と影響力を強化し、中国の台頭に対応しようとしていると指摘。ただ最近では、釣魚島(日本名・尖閣諸島)や沖ノ鳥礁(日本名・沖ノ鳥島)などの問題に単独で対処するのではなく、米国を引きずり込み、日米安保協力を強化すると同時に、西南太平洋の問題でも仲間を組む傾向にある。日本は今後、さらに幅広い分野でより活発な外交的・軍事的動きをみせ、南中国海の西南方向における影響力と存在感を拡大していくと予測される。その範囲が広いほど、東中国海方面での中国との勝負に有利となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月1日
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