資料写真:米空母と艦載機の想像図
また、アジア太平洋地域で「新たな冷戦時代」が形成される可能性もあまりない。現実的にこの地域の国、特に一部の経済発展が著しい大国は米国と直接的な対抗を望んでいない。しかも米国はアジア太平洋地域と経済や他の方面でさまざまな協力をしており、一旦対抗関係が形成されれば米国も含め損することになる。米国にとっても最善の選択でないことは明らか。
米軍の強勢な軍事配備は大多数のアジアの国に圧力となり、アジアの国々は一方の味方につくよう迫られるに違いない。当然、彼らも米軍の介入を利用して自分たちの目的を達したいだろうが、アジア太平洋地域の国は互いの依存度がかなり高く、そうした現象が長く維持されることはない。
◇軍事配備に冷静に対応
米国の戦略的重心のシフトは比較的長いプロセスになると予想される。米国内にも影響を与える要素が存在する。戦略的重心のシフトにも、兵力配備の調整にもおカネがかかる。長期的な海外配備の維持にかかる資金面での負担はかなり大きい。これらの要素はいずれも米軍が戦略的重点をシフトし、兵力配備を調整する上で考えなければならない重要な要素だ。そうした影響もあり、米国の戦略的重点のシフトや兵力配備の調整には非常に大きな不確定性が存在している。そのため米国の大げさな宣伝には冷静な態度で対応し、重視、準備しつつも、いちいち反応する必要はない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月8日