米国の首都ワシントンで行われていた第7回G20ユースサミットが8日、5日間の日程を終えて閉幕した。今回は中国からも大学生17人が「中国の青年の声を世界に届ける」使命を担い初参加した。そのほとんどが1990年代生まれの大学生だ。
G20ユースサミットはG20の将来を担う青年リーダーによるハイレベルの対話枠組みとして2006年に開始。各国の青年リーダーが理解を深め、重要議題について討議し、友情を築く場となっている。
G20ユースサミットはG20サミットを模して各国の青年が各々の国の元首、財務大臣、環境保護大臣などの役割を演じ、現代世界の抱える重要議題について見解を述べ、他国の代表と討議、協力し、最終的な合意を共同声明にまとめ、G20と各加盟国政府に提出する。
閉幕式の記者会見では、カナダ「報道大臣」役の青年が「中国経済には急速な成長の過程で問題は存在しないのか?」と質問。これに対して中国「元首」を演じる北京大学の学生、匡超さんは微笑みを浮かべ「中国経済は急速に発展し、世界の各主要経済国との貿易関係を日増しに緊密化している。多くの多国籍企業が中国で発展を図っている。世界基準への適応過程における中国の進歩は誰の目にも明らかで、将来の発展にはなおさらに期待できる」と落ち着いて回答した。匡さんの速やかな回答、流暢な英語、緻密な論理に、会場からは熱烈な拍手が沸いた。
閉幕式後の取材で、匡さんはユースサミット参加の最大の感想として、他国の青年が中国に強い関心を抱いていることを挙げた。「討論の場でも私的な場でも、中国関連の話題にたいへん注目していた。これは中国が一段と重要な地位を占めるようになり、国際社会で軽視できない役割を果たし始めていることを物語っている」。
中国人民大学の学生、劉暢さんは「意外にも多くの国の青年が中国語で私たちとコミュニケーションを取ることができた。たとえばオーストラリアの『元首』は南京に留学した経験があり、中国語がとても流暢だった。中国語のできる人が非常に増えている。中国語が会場の第2言語になった感じだ」と語った。
オーストラリアや英国の青年は中国の大学生について「英語力が抜群なうえ、議論の場での言動も人々に深い印象を与えるものだった。『中国の声』は確かに届いた」と語った。
各国の青年はサッカーの親善試合なども行い、相互理解を一段と深めた。
「人民網日本語版」2012年6月11日